1980年代から始まった世界のエクソソームの研究は2000年代に徐々に増え、最近の10年で一気に盛んになりました。
各国から出された論文の数が最も多いのはアメリカで、次いで東アジア、欧州の順となっています。また、論文の多くは医学、医療に関するものであり、
製薬市場ではエクソソームを用いたリキッドバイオエクソソーム製剤がすでに研究され、製剤化の過程で様々な医学・医療が発展していくと考えられます。
エクソソームの分野の構成
エクソソームの分野は多様であり、以下のように複数の要素で構成されています。
今後のエクソソーム市場は、治療や製薬市場といったヘルスケアを中心にその他の分野でも成長が期待されています。
医療医学の分野におけるバイオマーカを主軸に治療、DDS(ドラッグデリバリーシステム)、ワクチン、さらには予防医療や美容の分野において健康補助食品や化粧品などがすでに進められています。
また、臨床試験は数は世界の特定の地域に集中しています。2019年時点において、clinicaltrials.govには、「エクソソーム」または「エクソソーム」という用語を含む92の試験がリストされており、米国32、欧州の30、中国16、日本2と日本はこの分野では大きく遅れを取っている状態です。
エクソソーム市場規模予想
世界のエクソソーム市場への投資額は、2019年の9,100万米ドルから2024年までに2億6,400万米ドルに達し、年間の平均成長率は23.8%になると予測されています。
市場の成長は、ライフサイエンス研究への資金提供の増加、癌の世界的な有病率の高さ、エクソソームベースの手順への関心の高まりなどの要因によって推進され、全体の経済規模は2022年には3670億ドルの市場を形成すると予想されています。アジア諸国は、製薬およびバイオテクノロジーセクターの成長と、中国、日本、韓国、およびインドでのバイオクラスターの開発により、エクソソーム市場に潜在的な成長機会を提供しています。